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50歳を過ぎたら帯状疱疹の予防接種が受けられます

2022年7月21日

50歳を過ぎたら帯状疱疹の予防接種をお勧めします

ワクチンは2種類ありそれぞれ特徴が違います。

50歳以上の方で帯状疱疹予防・ワクチンにご関心のある方は、お気軽にご相談ください。事前に電話でご予約のうえご来院ください。

 

【乾燥弱毒生水痘ワクチン】生ワクチン

接種回数は1回、価格が安い。効果持続時間は5年程度。妊婦や免疫機能が低下している方は禁忌。発症予防:51%、帯状疱疹後神経痛:67%減少

9,350円(税込)/回

 

【シングリックス筋注用】不活化ワクチン

接種回数は2回、価格は高いが、高い持続期間と発症予防効果がある。免疫機能が低下している方にも接種可能。効果持続期間10~11年以上、発症予防97%、帯状疱疹後神経痛:90%減少

24,200円(税込)/回

 

何れのワクチンも、注射部位の痛み、腫れ、発赤などの局所反応が主な副反応で、それらは通常約3日~1週間で消失します。局所反応は、シングリックスの方が強く発現します。

 


帯状疱疹とは

日本人成人の9割以上は、帯状疱疹の原因となるウィルスが体内に潜んでいて、80歳までに約3人に1人が帯状疱疹になると言われています。

体の片側の一部にピリピリとした痛みが現れ、その部分に水膨れを伴う赤い発疹が出現する病気です。
帯状疱疹が頭部、顔面に出ると、目や耳の神経が障害され、めまい、耳鳴りなどの合併症、重症化すると視力低下や顔面神経痛など重い後遺症が残ることがあります。また帯状疱疹が治った後も長期に痛みが残ることがあり、帯状疱疹後神経痛(PNH)と言われています。50歳以上で帯状疱疹になった場合、約2割がこのPNHになると言われており、加齢とともに移行率は高まることから、高齢者ほどPHNになりやすいと考えられています。

 

帯状疱疹の原因は水ぼうそうと同じウイルスです

主に子どもの頃に、このウイルスにはじめて感染すると、水ぼうそうを発症します。水ぼうそうが治った後も、ウイルスは長い間体内(神経節)に潜んでおり、普段は免疫力によって活動が抑えられています。

 

帯状疱疹発症のきっかけ

過労やストレスなどで免疫力が低下すると、潜んでいたウイルスは再び活性化・増殖しはじめ、神経の流れに沿って神経節から皮膚へと移動し、帯状に痛みや発疹(ほっしん)が出る帯状疱疹を発症します。

 

帯状疱疹にならないためには

日頃から体調管理に心がけ、免疫力が低下しないようにすることが大事です。ワクチン接種も大変有効な予防手段です。

 

帯状疱疹になったらどんな治療をうけますか

発症したら早期に治療するほど効果が期待できますので、症状を自覚したら速やかに受診しましょう。

抗ウイルス薬による治療:症状が軽い場合や中程度の場合には、内服薬(飲み薬)の抗ウイルス薬で治療することができます。症状が重い場合や免疫力が低下している場合には、入院した上で抗ウイルス薬の点滴による治療が必要となることがあります。

 

痛み止め:帯状疱疹による痛みに対しては、痛み止めでの治療が行われます。痛み止めによる治療はあくまでも痛みに対する治療であり、帯状疱疹そのものを抑えるためには抗ウイルス薬による治療が必要となります。

 

塗り薬:抗ウイルス薬の塗り薬(軟膏など)には、皮膚の表面でウイルスが増えるのを抑える効果が期待できます。抗ウイルス薬の塗り薬は、ごく軽症の場合や、すでにウイルスの活性化が抑えられている場合に使われます。