eGFRって何?
―腎臓を守るために知っておきたい、少し大切なお話―
健康診断や血液検査の結果に、ふと見慣れない「eGFR」という文字を見つけて、不安に感じられたことはありませんか。
本日は、この eGFR について、できるだけわかりやすく、そして丁寧にお話しいたします。
2026年2月3日
―腎臓を守るために知っておきたい、少し大切なお話―
健康診断や血液検査の結果に、ふと見慣れない「eGFR」という文字を見つけて、不安に感じられたことはありませんか。
本日は、この eGFR について、できるだけわかりやすく、そして丁寧にお話しいたします。
eGFRとは、“腎臓がどの程度しっかり働いているか”を示す重要な指標です。
腎臓は、体内の余分な老廃物や水分をろ過し、尿として排出するフィルターの役割を担っています。そのフィルター機能を、血液検査の値から推定したものが eGFR です。
年齢とともに徐々に低下することは自然な現象ですが、低下のスピードが速い場合には、早期の対処が大切です。
腎臓は、かなり障害が進んだ段階になるまで、自覚症状が出にくいことが特徴です。
だからこそ、早い段階で異変にきづき、厳重に経過を追うことが、将来の健康を守る鍵となります。
eGFRが徐々に低下していくと、
といった問題につながりやすくなります。
症状がなくても「数値が示す微かなサイン」に耳を傾けることが重要です。
近年の医療では、eGFRの値そのものだけでなく、「どのくらいの速さで低下しているか」 が特に重視されています。
この年間変化量を eGFRスロープ といいます。
つまり、一度の結果で一喜一憂するのではなく、「時間とともにどう推移しているか」を把握することが、腎臓を守るうえで欠かせません。
腎臓の状態を評価するうえで、もうひとつ極めて重要なのが 尿たんぱく(蛋白尿)です。
尿にたんぱくが混じる現象は、腎臓のフィルターに障害が生じているサインであり、
eGFRが正常であっても、蛋白尿があるだけで腎臓病の可能性が示唆されます。
「血液検査は正常だったから大丈夫」
「尿検査は今回は省略でいいかな」
そう思いたくなるかもしれませんが、尿検査は腎臓病を最も早期に捉える、頼もしい検査です。
ぜひ毎年お受けになることをおすすめします。
「腎臓病」と聞くと、将来を心配される方が多いのですが、近年は治療方法が大きく進歩しています。CKDと診断されても、腎機能の低下を緩やかにし、長く健康を保つことが可能な時代になりました。
特に SGLT2阻害薬など、腎保護を目的とした薬剤が登場したことで
「早期に気づけば、腎臓をより長く保てる」という考えが、現実味を帯びています。
eGFRは、腎臓の状態を静かに、しかし確実に教えてくれる大切な指標です。
腎臓は寡黙ながらも、私たちの健康を支え続ける臓器です。
その働きを健やかに保つためにも、気になる数値や疑問があれば、どうぞ遠慮なくご相談ください。皆さまの健康を長く支えるため、引き続きお手伝いできれば幸いです。